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トレンドは小衆旅遊今後の注目は江西省

 あまり知られていないブランドを持つこと、ロゴなし商品など、ニッチなものを持つことがステータスになりつつある上海ですが、旅行にもその動きは出てきています。静かで人が少ないけれど、大自然や昔ながらの景観を楽しめる場所を目指す旅行がおしゃれになってきているのだそう。そんな旅行のことを「小衆旅遊」と呼んだりします。今上海で人気の旅先といえば雲南省や海南島ですが、それらの目的地は「大衆旅遊」というわけです。

「御窑厰」の敷地内にある博物館


 そんな小衆旅遊の目的地として最近注目されているのが江西省。特に人気があるのが景徳鎮市です。陶磁器の街として有名ですが、以前は「焼き物の街」的な風情は皆無で、ただ大量生産の工場と、安い茶器や簡素な食器を投げ売りする土産物店があるだけの街だったと記憶しています。なのですが、ここ数年で中国各地から美大を卒業した若い陶芸作家が移住し始め、街全体の雰囲気とセンスがアップ。街に小さな工房やオリジナル陶器を販売するおしゃれなショップが増え始めています。



 世界遺産登録を申請中の「御窑厰」には、窯の形の陶磁器博物館が竣工。飲めるほどきれいな湧水が出る「三宝山」には、山道の中程に山小屋風の美術館や陶芸家の工房が点在し、それらに立ち寄り名から山歩きを楽しめるようになっています。おしゃれなカフェなどもオープンし、若いアーティストたちが集う街として生まれ変わった感もあります。



 景徳鎮以外のお勧めは上饒市。古い歴史を持つ古鎮が点在しているのですが、都市部に住む人にとってはほぼ無名の場所ばかりのため、どこも観光客、観光色がありません。また、江西省は菜の花の名所が多い地域としても有名。今の時期は、古鎮のまわりに広大な菜の花畑が広がる風景を楽しむことができます。




 山の上に古民家群がある婺源県の篁嶺もお勧め。リノベーションされた古民家民宿に泊まることもできます。が、上海人の友人曰く、「2023年以降来るのは江西省と貴州省」とのことで、年々人気が高まっているよう。高級リゾートホテルやスターバックスなどが進出する前に、ぜひ出かけてほしいと思っています。

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