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公園みたいな焼き菓子店「廣蓮申・點心公園」




 今年に入ってから、上海のスイーツ好きの間ではレトロ焼き菓子がブームになっています。パティシエが手がける洗練された洋菓子ではなく、垢抜けなくて映えない、昔っぽいものが注目を集めているよう。代表格は広州発の「虎頭局渣打餅行」。中国式の、正直パッとしないクッキーやカステラが飛ぶように売れていて、ブランドモールの地下などにどんどん店舗を増やしています。



このジャンルの焼き菓子店のなかでもユニークなのが、今回ご紹介する「廣蓮申・點心公園」。繁体字の店名ですが創業は上海だそう。今年の春前にオープンし、その後のロックダウンの影響も受けず、今も日々行列ができている人気店です。特徴は、焼き菓子の店とは思えない店構え。「公園」がテーマになっていて、商品のディスプレイよりも子供の遊び場のほうが広く取られています。その周りに冷蔵ケースが置かれていて、カゴに商品を入れてレジへ持っていくシステム。子供連れ、孫連れの人気お買い物スポットになっています。



 人気商品は「塩花芝士」(48元)。塩チーズケーキで、クリームチーズの「Kiri」とのコラボ商品だそう。ほかにも、酒粕のムース、ステーキを丸ごと包んだパイ、コーヒー風味の半熟チーズケーキなどが主力のようです。こう書くと斬新なベーカリーだと思われるかもですが、レトロなバタークリームのクリームパン、ロールケーキ、蝶々パイ(上海の伝統洋菓子)などが脇を固めている感じ。



この時期は月餅も人気だそう。ラインナップは「腌篤鮮」「搾菜(ザーサイ)」「酒酿(酒粕)」という、月餅とは思えないユニークさ。「腌篤鮮」は、塩漬け豚やタケノコを煮込んだ伝統的な土鍋スープがモチーフです。どれも甘い月餅ではなく、焼きたてをおかずパン感覚で食べられる感じ。全世代が食べてみたくなるものを揃えているのが人気の理由なのかもしれません。


 


廣蓮申・點心公園 上海市静安区茂名北路277号101-102 10:00-22:00
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