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C2B2Cモデルの話題店「多抓魚(déjà vu)」

「閑魚」「轉轉」「愛回収」など、日本でいう「メルカリ」のようなリサイクルアプリが複数ある中国。このジャンルのアプリのユーザー数は2億人を超えるといいます。もちろん、在住日本人にとっても欠かせない存在。というのも、日本から持ってきて使わなくなったものが意外に高く売れるから。特に読み終わった文庫本(日本語のもの)は、日本で古本として売るより数倍高く売れたりします。


安福路の一等地に位置。3階建ての店舗

 そんな数あるリサイクルアプリのなかで異彩を放っているのが、今回ご紹介する「多抓魚」。意識の高い20〜30代にターゲットを絞った、本と衣類のC2B2Cアプリです。ユーザー同士が直接やりとりするのではなく、アプリ側が査定、買取、消毒、パッケージ、販売までをやってくれるのが特徴。買取は、本であれば小説、画集、デザイン関連本、カルチャー誌など、洋服であればハイブランドでもファストファッションでもないCOS、BDG、URBAN REVIVOなど、おしゃれな20〜30代に人気の商品のみに絞っています。



 また、もう一つの特徴はオフラインショップがあること。昨年上海市内にオープンした店舗は、カメラ博物館だった古い建物をリノベーションもので、リサイクルショップとは思えない雰囲気です。休日は入場制限の行列ができることもある人気ぶり。買取はアプリのみで、店頭では行っていないこともポイントです。持ち込まれた不用品や買い取ったばかりの荷物は置かれておらず、店頭にある商品はすべて消毒済み、パッケージ済みの売りもののみ。清潔感にもこだわりを感じます。



 メインはアプリなので、実店舗の買い物にもアプリが必要。各商品の値札にはQRコードがついており、それをスキャンすると値段やスペックが出てきます。現時点でアプリに掲載されている商品が売り場に並んでいて、その場で手に取れる、という仕組み。その場で品質がわかり、悪かった場合は口コミでバレてしまうため、「ECでも実店舗でも同じ商品を提供している」という証明にもなるシステムといえます。



 掘り出しもの探しに行くのはもちろん、視察にもお勧めの「多抓魚」。実際に中国のZ世代が売買している本や雑誌、ファッションが一目瞭然でわかるので、さまざまな発見があると思います。


多抓魚 上海市徐匯区安福路300号 10:00-21:00


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