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駅めぐりが楽しい新路線「地下鉄14号線」

 地下鉄の路線が郊外へと延び続けている上海ですが、2021年12月、久々に市街地を走る新路線が開通しました。名前は「14号線」で、路線のカラーはオリーブグリーン。無人運転で嘉定区から浦東新区までをつなぐ約39kmの路線です。


不規則に動く波の動画。通勤時、毎日チームラボの作品を鑑賞できる


 静安寺、豫園、陸家嘴など、上海市内の心臓部に複数乗り入れていることから「乗換王」の呼び名が付いている14号線。通勤ラッシュの時間帯は混み合いそうですが、コロナ収束後は観光にも欠かせない路線になりそうです。新駅として注目したいのは「浦東足球場」駅。プロサッカーチーム「上海海港足球倶楽部」のホームスタジアムがあり、地図を見ると近くには「国際隊足球訓練基地」なるものも。中国代表チームの拠点? この駅周辺は、今後サッカータウンとして開発されていくのかもしれません。



 

 そして、ほかの路線にはない魅力は駅のパブリックアートを楽しめること。上海でもっとも深い場所に設置された14号線「豫園」駅は、コンコース全体がイマーシブな空間。黄浦江の水流をイメージしたといい、LEDライトで色が変化していく異空間になっています。手がけたのは、中国の若手建築家・熊星とフランスのアーティスト、ヴィンセント・リロイ。忙しい移動中でも、ちょっと足を止めて思考の時間を作りたくなるような駅になっています。


 もう一つの注目駅は「陸家嘴」駅。2号線との連絡通路に日本の「チームラボ」による作品が設置されています。タイトルは『今朝踏浪』で長さはなんと112m。地下鉄駅構内のコンコースだからこそ展示できる規模だと思いました。専用美術館『teamLab無界美術館』やホテルロビーのアートなど、上海でさまざまな仕事を手がけているチームラボは既にお馴染みの存在。この日も子供連れやカップル、中高年グループなど、さまざまな層が写真を撮りにきていました。

 

 ほか、「一大会址・黄陂南路」駅も素敵だという噂が。私もまだ観に行けていません。これまで上海の地下鉄の駅は、乗り換えが面倒でできれば早く外に出たい場所でしたが、変わりつつあるなと感じています。



Data 地下鉄14号線各駅構内

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